もうすぐ『魔性眼鏡』発売日。
何か私にできることはないかな?
……。
……そうだ、インタビューなんてどうだろう。
質問くらいだったら私にもできそうだし、
おとぎの世界の皆さんのことを
もっとよく知ってもらえる気がする。
私はピーチさんのもとへ向かった。
【主人公】
「『魔性眼鏡』発売を控えて、ピーチさんのことをもっ
とよく知ってもらおうということで、これからいくつか
質問をしたいと思います」
【ピーチ】
「おっけー! 何でも聞いちゃって」
【主人公】
「ええと、お名前とかお住まいの国とかは省くとして……
早速ですが、何か趣味はありますか?」
【ピーチ】
「きゃっちゃんたちと遊ぶこと。あ、きゃっちゃんって
言っても皆はわかんないか。オレのセフレで、可愛いお
猿さん。本名はキャサリンっていうんだ」
【主人公】
「…………」
【ピーチ】
「彼女の他に、犬のくぅちゃんと、キジのあっちゃんが
いるよ。今度紹介するね!」
【主人公】
「あ、ありがとうございます……。では、次の質問です」
【主人公】
「特技を教えてください」
【ピーチ】
「洗濯かなぁ。まぁ特技ってほどでもないけど」
【主人公】
「なるほど……意外ですね」
【主人公】
「それでは次です。口癖は何かありますか」
【ピーチ】
「口癖……あ、『めっちゃ』と『~っしょ』ってよく使っちゃうかも」
【主人公】
「ああ、確かに。よく聞く気がします」
【ピーチ】
「だよね。癖はなかなか直んないからな~。Youの口癖は?」
【主人公】
「えっ、私ですか。私は……ううん……『すみません』でしょうか」
【ピーチ】
「あ~! 言ってる言ってる!」
【主人公】
「う……」
【ピーチ】
「ハイハイ下向かない! 気分変えて次の質問カモン!」
【主人公】
「は、はい。好きな言葉は何ですか?」
【ピーチ】
「背面座位かな」
【主人公】
「……はい?」
【ピーチ】
「は・い・め・ん・ざ・い。あ、漢字は、背中の背っていう字に……」
【主人公】
「い、いや、字はわかります!」
【ピーチ】
「あ、そう? ならよかった」
【主人公】
「その言葉の、どこが気に入ってるんですか」
【ピーチ】
「どこって、全部。なんつーか言葉の響きがかっこよくない? 頭よさそーな感じでさ」
【主人公】
「……。……次にいきます……」
【主人公】
「えーと、恋愛経験と……せ、性交渉の経験は……」
【ピーチ】
「せーこーしょー? ……あ、エッチしたことあるかど
うかってこと?」
【主人公】
「あ、はい、まぁ、そうです……」
【ピーチ】
「大ありだよ~。きゃっちゃん、くぅちゃん、あっちゃ
んと毎日ラブエロライフ満喫中♥」
【主人公】
「つ、次にいきます。好みの女性のタイプを教えてくだ
さい」
【ピーチ】
「可愛くて~、エッチな子かなぁ」
【主人公】
「……はい。次は、私の第一印象を聞かせていただきた
いなと……」
【ピーチ】
「可愛い子だな♥ ヤらせてくんないかな~って。
ね、どう?」
【主人公】
「いや、あの、し、質問がまだあるので……次にいきま
す。他の国の方々の印象について聞かせてください」
【主人公】
「シードルさんの印象はどうでしょう」
【ピーチ】
「なんか色々突き抜けてるイメージ。結構ヤバい噂聞く
し? 楽しそうな国だよね!」
【主人公】
「童帝くんについては」
【ピーチ】
「背高いな~って。たまに川はさんで睨めっこするよ。
大体オレが勝つけど」
【主人公】
「なるほど……。ええと、質問はこれにて終了です。あ
りがとうございました」
【ピーチ】
「え、もう終わり? まだもっとなんかあるっしょ」
【主人公】
「い、いえ、ひとまず今日はこの辺で……」
【ピーチ】
「そう? 残念。じゃ、また今度ね!」
ふぅ……なんとか無事終わった。
気を取り直して、次のインタビューも頑張ろう。
おわり